2020.11.20

月刊SMART HOUSE

月刊SMART HOUSE に掲載

エネファント:PV・BT・EQの初期ゼロサービス開始

スマエネ機器の販売や地元多治見市を中心に電力事業等を展開するエネファントは12月14日、初期費用ゼロ円で太陽光発電、蓄電池、エコキュートを導入でき、毎月定額で利用できる『フリーエネルギーハウス(略称:フリエネ)』をスタートさせた。各設備をエネファントが保有することで、本来、施主負担となる導入費を削減した。

設備はそれぞれパナソニック製を採用している。施主は同社と電力契約を結ぶことが条件となるが、電気使用料や機器利用料、メンテンス費など含め月々2,980円で利用できる。電気使用量は年間7,200kWhまで使い放題とし、上限超過分は25円/kWhを要する。契約期間は20年間で、電気・ガス併用住宅と比較したとき、機器費を含め530万円もの差が出ると試算している。

利用者側に大きなメリットのある『フリエネ』だが、エネファント側にも狙いがある。
各機器の操作権は同社が有しており、先の機器を最適制御することで宅内のエネルギーマネジメントを手掛けるほか、将来的にはこれらリソースを活用して域内のエネルギーアグリゲーションを行うことを構想している。

操作権がエネファント側にあるとは言え、日々の使用パターンを把握した上で制御するだけでなく、急な来客による給湯需要等があった場合には利用者側でも操作可能であるため、磯崎顕三社長は「お客様が不便になることはない」と語る。

多治見市、中津川市、瑞浪市、恵那市、土岐市など東濃エリアで展開し、まずはビルダー・工務店と連携し、『フリエネ』を利用した建売住宅の販売をもって普及を図る。既に多治見市滝呂町で1件目を売り出している。
磯﨑社長は「多治見市は地元に拠点産業がなく、地域外に流出している状況であり、存続できなくなる恐れがある自治体として“消滅可能性都市”の一つに挙げられている。安価な電気代で生活できる環境を提供することで、若年層が家を買いやすい環境を整え、人口流出の抑制、ひいては流入を図る」と意気込みを語る。

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